まくんの音楽ノート

自由気ままに音楽とプログラミング

楽譜のリズムがわからないときの小技?

付点音符やタイが多くて,リズムが読みにくい時に使えるちょっとした技.と余談.

ちょっとした例

例が簡単すぎてイマイチありがたみがわからないかもしれませんが…

次のような楽譜があったとします.

f:id:Makungoron:20210910003924p:plain
譜例

このリズムがわからないとします.

次に,適当に16分音符で敷き詰めたパートと同時に表示してみます.

f:id:Makungoron:20210910004102p:plain
16分音符で敷き詰めたパートを同時に表示.わかりやすくなる

どうでしょうか. 各音符が16分音符何個分の長さになるのか,捉えやすくなります.

今回の譜例はGuitar Proを使用して作りました. コンピュータを使う場合,とりあえず楽譜を作れば縦が自動で揃うので見やすいと思います.

まぁ,譜面作成ソフトを使うなら,再生機能を使って耳で覚える方が手っ取り早いですが.

実際に重要なのは

とはいえ,毎回手元に楽譜作成ソフトがあるわけではありません.

実際に重要なのは,16分音符何個分の長さかという意識です.

楽譜のリズムを覚えたいときは,まず頭の中に16分音符を敷き詰めます. ちょうど上の例の,16分音符で埋まってる謎のパートを頭の中で作る感じ. つまり,頭の中には16分音符で敷き詰められた「タカタカタカタカ…」が流れています.

頭の中で再生したくないときは,机を指とかでタカタカ叩くと良いですよ.
左右交互で叩けば,表拍と裏拍の意識もちょうど覚えられるしなにかと好都合.

頭の中が16分音符モード(?)になったら,いよいよ楽譜を読んでいきます. このとき,8分音符は,16分音符2個分としてカウントします.「タカ」の長さ. 8分音符1個分という解釈はしません.今は.

付点8分音符なら,16分音符3個分. 「タカタ」の長さ,として捉えます.

タイなら,直前の計算に足す.

こんな感じで,音符の長さを「とある長さ何個分か」で捉えていきます. この「とある長さ」というのは,脳内で鳴らす基準の音符の長さです. 上の例なら16分音符. 工学で出てくる分解能のようなものですね.


32分音符が出てくるなら,「とある長さ」を32分音符にして同様にやればOK. ただ,闇雲に短い音符で取ると,長い音符の計算がだるくなるので注意. 4分音符を32分音符8個分と捉えるのも面倒.

まとめ?

結局,楽譜読んでリズムがわからないときといえば,決まって付点音符x連符タイが多いとき.

こういうときはいったん,「細かい音符何個分の長さか?」と考えるのが良いです.

余談

筆者はリズムは音源を何度も聞いて覚えるタイプで,音源なしで楽譜からリズムを読み取るのはすごく苦手です. 未だに楽譜の初見力は大変な雑魚でございます.

実はこのアイデア,筆者が太鼓さん次郎の創作譜面を書いていた経験から導いたものです. 太鼓さん次郎とは,某太鼓ゲームを模したPCゲームです.

太鼓さん次郎では,譜面は数字の羅列で記述されます.

  • 1=ドン
  • 2=カッ
  • …(他いろいろ)
  • 0=休符

という対応を使い,それらを並べて譜面を表現します.

例を挙げます.

1110111011011010,

上の譜面はとある1小節を表現したコードです. 16個の数字が並んでいるので,この小節は16分音符16個で構成されることになります.

楽譜にすると以下のリズムになります.

f:id:Makungoron:20210910013645p:plain

太鼓なので,音符の長さは関係ありません. ただ叩くタイミングだけわかれば良いと考えれば,次の楽譜もイコールです.

f:id:Makungoron:20210910013643p:plain
見た目は簡潔だが,わかりにくい

私にとってこの経験がリズムの理解の第一歩であり, それゆえか,普通の楽譜を書くときもこのような認識方法でやってます. 頭の中でゼロ埋めしてる感じ.

ただ,これは太鼓さん次郎が特殊というわけではないです.
ドラムやパーカッションを中心にやられている方の中には,同じような理解をされている方も多いと存じます.

その後は普通に楽譜を書いたり読んだりして,徐々に慣れていきました. 特に,楽譜を一度書いてみると一気に経験値がたまる感じがします.

作り手に回ると理解が深まるタイプの技術かもしれませんね.

なお,未だに太鼓のイメージは基礎の基礎として焼き付いています.


後で追記で画像を付けたい.